オーダーメイド・タイル

作品

友人のアサクラくんの要望でオーダーメイド・タイルをつくりました。
詳しい経緯はアサクラくんのブログをご覧ください ↓

山小屋大家日記(288) 山小屋大家日記(289) 山小屋大家日記(290)

施工条件のほかは「色、デザインなどはある程度おまかせ」と余裕を持った納期ということだったので、新しい分野に挑戦するのによい機会になりました。

「壁紙や樹脂製のタイルの出現で、建材としての機能よりも装飾性や個人の趣向を強く反映する資材(あるいは装飾品そのもの)になっている」というのがタイルに対しての私の印象でした。
これは食器としての陶器も同じ立場なのですが、手や口が接触する食器の場合はまだ素材感の独自性が認められているようです。(少なくとも日本では)

アサクラくんの条件・要望に合っていれば趣向を全面におしだしても良いだろうタイル制作への意欲は高いものの、さて、どんなデザインがいいものか…
私の作品を前にしてアサクラくんと話していると 「こんなかんじでもおもしろいかなぁ…」 アサクラくんが一つの作品を手にしました。
それは、試作した「岩のような朱肉入れ」でした。

岩のような朱肉入れ

これに私はピンときました。なぜならこの朱肉入れを作ったときに考えたことが、「朱肉入れをどんなデザインで作るか」ではなく「こんなもの(岩のような金属のような…)を朱肉入れにしたらどうか」だったからです。
つまり機能より趣向の比重を高くして発想した作品だったからです。これが今回のタイルを作る意欲と重なりました。

収縮率やゆがみ、釉薬の調整と追加の案を試作し、 施工環境に合うかをアサクラくんに判断を仰いだうえで制作に入りました。

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