陶器の取り扱いについて
雑記
陶器の取り扱いについて、一般的によく言われていることを黒文字で、私の使用感覚を青文字で併記します。
黒文字はクレームを避けるように無難な説明になっていますが、陶器を使い始める人にとって敷居を高くしていると思ったので、より気軽に扱ってもらえるように長年手作り陶器を扱っている私の経験をもとにした感想を載せました。
しかし黒文字も青文字もあくまで参考です。扱いは自己責任でお願いいたします。
- はじめに目止めを行っていただくと汚れや臭いがつくのを軽減できます。目止めは、器が浸る鍋で米のとぎ汁を煮立て、弱火で20分ほど器を煮てください。 充分に冷めた後、水またはぬるま湯で洗い、乾燥させてください。
普段、わたしは目止めをしません。施すとしたら萩土などの荒い土をつかったもの、粉引きや白化粧などの陶器でしょう。しかしわたしはこれらにも目止めはしません。経験的に、また器の経年変化への嫌悪感がないので、使う前に水にさらして器に水を適度に吸わせれば十分だと思うからです。
- 食べ物を入れて長時間放置せず、使い終わったら洗い、乾燥させてください。洗ってすぐに食器棚にいれるのではなく、よく乾いた状態でしまうのがポイントです。
これはその通りだと思います。「よく乾いた状態」は高台(裏)の土が出ているところを指で触って湿ってなければOKと判断しています。また、水滴がついていないようにしましょう。
- ジメジメと湿度の高いところに放置しないでください(カビの原因になります)
- 電子レンジの通常使いは問題ありませんが、長時間の使用はお控えください。また、ヒビがある場合や、金彩/銀彩/上絵の器には使わないでください
電子レンジの使用については実験をしたので「雑記」をご覧ください。 - 直火にはかけないでください
割れます!
- 食器洗浄機は、洗浄中に器がぶつかり破損しないようにセットしてください
水圧で器同士がぶつかったときにその箇所が欠けるということがあるようです。わたしは食器洗浄機はつかっていません。
- 陶器は水分、温度、細かいキズなどで変化していきます。「器のあじ」として楽しんでください。どうしても気になる場合は台所用漂白剤を説明書き通りに使用してください
わたしの本音としては経年変化が嫌なら、なぜ陶器をつかうのか?が疑問です。陶器にとって洗っても落ちない汚れは汚れではありません。陶器を使う人(達)の器を愛でてきた歴史です。使用に支障がなく長く使われてきた陶器の「美しさ」に目をとめていただきたいです。
ちなみに茶渋はスチールウールでこするとよく取れます。(極細かい傷ができるにはできますが、わたしは気にしていません。自己判断でお試しください)
- 異常を感じた場合は使用をやめて下さい。事故や怪我のもとになります
- 以上の注意事項は器の破損など、扱いについて保証するものではありません